社交飲食店営業(風営法1号営業)完全ガイド|許可要件・場所規制・必要書類・図面・期間

キャバクラ、ホストクラブ、クラブ、ラウンジ、スナック、コンカフェなどで、キャストが客のそばについて会話やお酌、カラオケの相手などを行う飲食店=社交飲食店は、風営法上の「接待」に当たるかがポイントになり、風営法1号の許可の取得を考えなくてはいけません。

このページでは、社交飲食店営業(風営法1号営業)について下記の順にご案内することで本営業の全体像について明らかにしていきます。

  • 社交飲食店とは
  • 風営法1号営業(風俗営業1号)の基本(対象と考え方)
  • 接待の判断ポイント(どの行為・運用がリスクになるか)
  • 営業開始までの流れ(事前確認→書類→図面→申請→実地検査→許可)
  • 期間の目安と、遅れやすい原因
  • 都道府県ごとの運用で注意すべき点
  • よくある質問(深夜酒類届出との違い、用途地域、距離の測り方など)

まず最初に結論と全体像

  • 結論:店名がスナック・ガールズバー・コンカフェでも、席につく/お酌/カラオケ対応等がの接待があるなら社交飲食店営業(風営法1号営業)として許可検討が必要。
  • 期間の目安:許可までの目安は 55日 とされています(混雑や補正で延びることがあります)。
  • 最初に確認する要点:用途地域、保全対象施設(距離)、店内の構造(見通し・区画・照度・調光など)の順で確認します。
  • 図面で指摘が出やすい箇所:求積(面積)・寸法・客室区画・照明/音響設備の設置個所・数は補正になりやすいので、現地と一致させて作成します。
  • 営業開始の考え方:許可前は営業開始できないため、契約・工事・採用・広告は「許可までの期間」を見込んで段取りします。

目次

社交飲食店とは

社交飲食店とは、接待を提供する飲食店のことを言います。
具体的には下記のような業態が社交飲食店に該当します。

  • キャバクラ
  • ガールズバー
  • コンカフェ
  • スナック
  • ラウンジ
  • ホストクラブ
  • クラブ
  • ミックスバー

風営法1号許可(風俗営業許可1号)とは

風営法1号許可(風俗営業1号許可)は、いわゆるキャバクラ・スナック等のように、「店内で「接待」を行い、客に遊興または飲食をさせる営業=社交飲食店」に必要となる許可です。
「社交飲食店」は、風営法の目的にある「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止」するために風営法1号許可の対象となっています。

接待とは

店舗で行う接客行為が「接待」に当たる形態で営業する場合に、風営法1号許可の取得が問題になります。
「接待」の判断は、警察庁の解釈運用基準に示される例示(談笑・お酌・カラオケ等)に照らして確認するのが実務の基本です。
行為別の例示は、下の「接待」解説記事にまとめています(該当する行為から確認してください)。

一次情報:警察庁通達(解釈運用基準)
https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/hoan/250530kaisyakuunyokijyun.pdf

30秒チェック:社交飲食店(風営法1号営業)に該当しやすい運用

  • キャストが客のそばについて、会話・お酌・カラオケの相手・ゲームの相手などをしている
  • 「席につく運用」「常連を担当する運用」など、特定のお客さんを“つけて”回す形になっている
  • 深夜酒類提供の届出でいけると思っているが、実態は“接待あり”に近いかもしれない

接待になりやすい業態(キャバクラ/ガールズバー/スナック/コンカフェ等について)

以下の業態は「接待を伴う飲食店」になりやすいのでお気をつけください。

  • スナック
  • ガールズバー
  • ラウンジ
  • コンカフェ・メイドカフェ

社交飲食店の営業については「実態を見て判断」するものの、店名やメニュー表の表現(例:指名、同伴、〇〇ドリンク等)によって、事前相談や審査で“運用実態”の確認が入ることがあります。

行政書士      まつばら
行政書士      まつばら

接待行為があるかどうかで判断が分かれ、ガールズバー/スナック等は「深夜の届出で足りる」と誤解されやすいため、審査では運用実態(席につく・お酌・カラオケ対応等)の確認が入りやすいです。

社交飲食店に該当するかは“接待の実態”で決まるため、開業前に運用(席付け・指名・会話継続・カラオケ運用)まで含めて整理するのが安全です。

営業時間は何時まで?0時以降はどうなる?

社交飲食店(風営法1号営業)の営業時間は、原則として「午前6時から翌日の午前0時まで」です。

ただし、条例で指定された地域などでは、例外的に 午前1時までの営業が認められる扱いがなされています。

一次情報:風営法(深夜営業の制限/条例の特別の定め)
https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000122

押さえるべきポイントは次のとおりです。

  • 「午前0時まで」は“名目”ではなく、実際に0時までに営業を終えているか(客入れ・接客・遊興提供が続いていないか)が見られます。たとえば、0時を過ぎても客が滞在していて接客や提供が続く運用は「0時まで」とは評価されません。
  • 延長できるかは地域指定次第です。店の住所がどの指定に入るかで結論が変わります。
  • 深夜酒類提供飲食店営業の「届出」で足りるかは、店で「接待」をするかどうかで決まります。接待をする運用なら、届出ではなく「風営法1号許可」を前提に考えます。

営業開始までの流れ(申請~許可まで)

風俗営業許可(風営法許可)を取得して営業を開始するまでの流れは以下の通りです。

事前確認(運用 / 人 / 物件)
  • 運用(席につく・お酌・カラオケ対応等)の整理
  • 申請者・管理者の要件確認
  • 用途地域/保全対象施設(距離)/条例の確認
必要書類の収集

申請者・管理者、物件(使用権原・立地)に関する資料

図面作成(測量→平面図・求積図・音響照明配置図 等)

測量、平面図、求積図、音響照明配置図 等と詳細資料の作成

申請(受理⇒審査)

申請が受理された日の翌日から審査期間に入ります(標準処理期間:55日)。

実地検査(店内構造・周辺状況の確認)

実地検査では、店内の構造・設備が図面どおりか、周辺状況を含めて確認されます。

許可証の発行⇒掲示⇒営業開始

風俗営業許可証は店内の見やすい場所に掲示し、管理者証は警察の立ち入りの際にすぐに提示できるよう保管します。

事前確認(社交飲食店 / 風営法1号)

運用チェック

次のようなサービスを店内で提供している場合、風営法上の許可類型(とくに風営法1号営業に該当するか)を確認する必要があります

  • 特定のお客様のそばで会話・相手をする時間が長くなりやすい
  • お酌(水割り作り等)をする
  • カラオケで手拍子・デュエット等、相手をする形になりやすい
  • ゲーム等を一緒にする
  • 身体を密着させる、触れる等の行為が起こり得る

※ここでは「該当/非該当」を断定せず、確認ポイントの整理にとどめます。行為別の例示は「接待」解説記事で確認してください。

許可要件

風営法1号許可(風俗営業1号許可)を取得するためには以下の要件をクリアする必要があります。

人的要件申請者(法人の場合は法人の役員)、または管理者が一定の行政罰や刑事罰を受けて5年を経過しない者でないこと。
場所的要件①住居系の地域に店舗が無いこと。
②店舗が「保護すべき施設=保全対象施設」から一定の距離を保っていること。
物件の構造・設備要件  ①客室内に見通しを妨げる者が無いこと。
②入口、客室に施錠の設備が無いこと。
③照度が一定の明るさを保っていること。
④調光(スライダックス)が設置されていないこと。
⑤店内に女性の裸体等の掲示物が設置されていないこと。
⑥外から容易に内部を見通せないこと。
⑦入口に18歳立ち入り禁止の表示が掲げられていること。

一次情報:風営法施行規則(構造・設備等の基準)
https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=360M50400000001

人的要件

人的要件は、申請者(申請者が法人である場合には法人のすべての役員)・管理者が過去に刑法に規定する罰則を受けている、風営法その他一定の諸法令に規定する罰則を受けている場合、風俗営業許可の申請者・管理者になれない、ルールとなっています。そのため風営法1号許可(風俗営業1号許可)の申請を検討する際に、まず初めに確認する必要があります。

場所的要件

風俗営業を行える場所は限定されており、判断材料は「用途地域」と「保全対象施設(距離)」の2つとなります。
物件選びは基本的には「商業地域」「周辺に学校・病院等の保全対象施設が無い地域」を選択していきます。

物件の構造・設備要件

物件については、複数の要件をクリアしなくてはいけません。特に店内のレイアウトや、客室内に見通しを妨げるものがあるか、照明の明るさとスイッチ(調光がないか)などは絶対的に確認しないといけない項目です。

必要書類の収集

必要書類は、大きく分けると次の3つです。

  • 申請者・管理者に関する書類
  • 店舗(物件・使用権原・立地)に関する書類
  • 図面(構造・設備)に関する書類

ただし、追加で求められる資料や書式の細部は、地域・物件・運用によって差があります。
このページでは全体像に留め、必要書類の一覧と整理は次の記事にまとめています。

図面作成

図面は、申請後の実地検査で「提出した図面どおりか」を確認されるため、現地と図面の不一致=補正・遅延につながりやすいポイントです。
当事務所では、少なくとも次の3点をセットで整えます。

平面図(レイアウトの整合が最優先)

客室内のイス・テーブル等の配置、区画、出入口などを図面に反映します。
現地の配置変更が起きやすい部分なので、「図面どおりに設置されているか」を前提に整えます。

求積図(面積・寸法のズレが補正原因になりやすい)

客室や営業所の寸法・面積を示し、要件(例:客室の面積基準)に照らして確認できる形にします。

音響・照明配置図(照度・調光・音響位置は指摘が出やすい)

照明や音響設備の位置関係を図面に落とし込みます。
特に「照度」「調光の扱い」などは運用差が出やすい領域のため、店舗条件に合わせて整理します。

地域運用(ローカルルール)への合わせ込み

図面は地域運用の影響を強く受けます。
当事務所では、提出前に提出先の運用に合わせて図面の作成基準・表現方法を統一し、差し戻しや補正のリスクを下げます。

行政書士    まつばら
行政書士    まつばら

図面は、地域の運用(求められる表現・添付・確認ポイント)の影響を強く受けます。
当事務所では、提出先の運用に合わせて図面の作成基準と表現を統一し、差し戻しや補正のリスクを下げます。

申請(受理⇒審査)

必要書類と図面が整ったら、申請手続に入ります。
受付方法(事前予約の要否、受付日、提出時の確認ポイントなど)は地域の運用で差が出るため、当事務所では提出先の運用に合わせて、提出手順とスケジュールを整えたうえで進めます。
申請が受理された場合、翌日から審査期間に入ります。標準処理期間は55日です。

一次情報例:許可申請手数料(24,000円)/審査期間の目安(55日)
https://www.police.pref.gunma.jp/28795.html

実地検査(見られるポイント)

実地検査(構造検査)では、提出された図面等の情報と、店舗の状況が同一であるか確認します。もし異なる場合は後ほど補正資料を提出することとなります。

許可証の発行

問題が無ければ風俗営業許可証と管理者証が発行され営業することが可能となります。風俗営業許可証は店内の見やすい場所に掲示し、管理者証は警察の立ち入りの際にすぐに提示できるよう保管します。

期間の目安/遅れる原因

風営法1号(風俗営業1号)の許可は、提出した書類が「受理」されてから、審査・実地検査等を経て許可証交付に至ります。
期間の目安は「55日」 と案内されることが多い一方で、警察庁のモデル資料では 「標準処理期間を一律に定めることはできないが、目安として55日」 とされています。

目安より遅れやすい典型パターン

書類・添付資料の不備(補正)

申請内容に不備があると、再提出や補正が入り、想定より日数を要します。行政書士実務でも「不備があれば再提出・補正」という流れが明示されています。

図面の不備・現地との不一致(補正→再検査)

実地検査は図面を基準に進むため、測量忘れ・寸法の差、音響・音の漏れ/法定の照度がない/配置の不備・1メートル以上のものがあると補正や差し替えの可能性が高まります。
「要件を満たせず申請が受理されない/補正で大きな時間を失った」や、「図面不備が原因で2〜3か月の遅延が起きた」等といった相談を受けることが度々あります。

都道府県ルール

社交飲食店営業(風営法1号営業)は、営業できる地域(用途地域と距離規制)と、0時以降の営業延長ができる場所が、都道府県の条例・規則で決まります。
この下に都道府県別の確認ページをまとめています。

よくある質問

社交飲食店営業(風営法1号営業)と「深夜における酒類提供飲食店営業(届出)」は何が違う?

社交飲食店営業は、法律上「接待飲食等営業」に該当する営業(=接待を伴う飲食等)として位置づけられます。一方、深夜酒類提供飲食店営業は「届出」制度で、警視庁の案内でも届出書+営業方法書類+平面図+住民票等の提出が必要とされています。実務上は「届出を出しているから大丈夫」ではなく、運用が接待に寄れば風営法1号許可が必要になります。

ガールズバー/スナック/コンカフェで風営法1号許可が問題になりやすい場面(接待の有無)

風営法1号許可の取得が問題になるかは、業態名ではなく、店内で行う行為が「接待」に当たるかで決まります。
談笑・お酌・カラオケ等の行為別の例示は、接待の解説記事にまとめています。

用途地域はどこで確認すればいい?「商業地域かどうか」を最短で調べる方法は?

原則は、店舗所在地の自治体が公開している「都市計画図/用途地域図」等で確認します。やることはシンプルで下記について確認します。

  1. 住所をピンポイントで特定
  2. 自治体の用途地域図で色分けを確認
  3. 都市計画課等の自治体の担当課へ確認

保全対象施設と距離は「どこからどこまで」測る?敷地?建物?出入口?

基本的には「店舗の敷地」から「保全対象施設の所在する敷地」までの距離を計測します。

照度・調光(スライダックス等)は何が問題?「調光がある=即アウト」なの?

当事務所の実務経験では、スライダックス等の調光器が残っている時点で不可の扱いが多く、是正(調光できない状態への変更等)をしたうえで再検査が必要になります。

管理者は誰を立てるべき?管理者証はいつ出る?

管理者は「風営法諸法令についての責任者」であり、店舗に常勤できる者を立てる必要があります。また前述のとおり欠格事由に該当する場合は管理者になることができないので注意が必要です。

無料相談/ご依頼のご案内

このような方は、まずご相談ください(無料)

風営法1号許可(風俗営業1号許可)は、運用実態場所要件により取得の判断が分かれます。次のいずれかに当てはまる場合は、自己判断で進める前にご相談ください。

ガールズバー/コンカフェ/スナック等で「風営法1号許可が必要か」判断に迷っている
物件が決まっているが、用途地域・保全対象施設・距離の当たりが取れていない
必要書類や図面(求積・照明・見通し等)で差し戻し・やり直しが不安
申請書類の集め方・どこまで準備すべきか分からない
できるだけやりなおし無く、最短の手順で開業準備を進めたい

無料相談で確認できること

初回の無料相談では、以下の「つまずきやすい論点」を中心に整理します。

  • 社交飲食店営業(風営法1号営業)に該当する営業か(接待に該当する運用が入り得るか)
  • 場所要件の確認(用途地域/保全対象施設/距離/条例)
  • 最短のスケジュール(申請まで最短どれくらいの日数がかかるか)

ご相談前にご用意いただくとスムーズなもの

  • 物件住所(できればビル名・階数まで)
  • 予定している業態・営業時間
  • 店内レイアウトのラフ(手書きでOK zoom等オンラインミーティングの場合)
  • 物件資料(図面、契約形態、面積が分かるもの)

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはお気軽にご連絡ください。

「風営法1号許可が必要か」「この場所で通るか」「図面や書類はどこまで必要か」を、無理なく進められる順番に整理します。
お電話、メール、ラインよりご連絡できます。

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