そもそも風俗営業1号許可は
「接待ありの飲食店」を営業するのに必要な許可のことを「風俗営業1号許可(=社交飲食店営業)」と言います。
「接待=歓楽的雰囲気を醸し出す行為=男女の仲のいい雰囲気を醸し出す接客(性別は問わず)」を行う場合には必ず風俗営業1号許可が必要で、この許可を取得しないまま接待をした場合には「無許可営業」となります。
「接待」の判断基準と必要な風俗営業許可について、風営法専門の行政書士が解説
風俗営業1号許可が必要な営業
風俗営業1号許可が必要な「接待を伴う営業」とは具体的には下記の営業が挙げられます。
◆ キャバクラ
◆ ガールズバー
◆ スナック
◆ ラウンジ
◆ クラブ
◆ ホストクラブ
◆ メイドカフェ
◆ コンカフェ
◆ ミックスバー
◆ 観光バー
スナック、ガールズバーが店名に入っていても「接待を行わない」のであれば風俗営業1号許可は必要ありません。一方でスナック、ガールズバーを謳っている場合はお客様は「接待を求めて来店する」可能性が高いので、お客様の求めに応じていつの間にか接待を行っているお店となる恐れもあります。
「風俗営業1号許可」具体的なマニュアル、流れ
まずは、風俗営業1号のお店を出店する場所を調査します。どんな場所なのか、キャバクラ、ガースズバー、スナックなどは既にどれくらいあるのか・・・、そしてそのエリアの用途地域や法律のルールをチェックします。
風俗営業1号をやるエリアを選ぶ場所が決まったら、風俗営業1号許可の手続きに「必要な書類」、許可を取るための「法律の知識」許可を取るまでの「スケジュール」を確認します。
キャバクラに必要な風俗営業1号許可の「基準」「必要書類」「取得のスケジュール」を公開!(風営法専門の行政書士が解説)いよいよ店舗を借ります。いい店舗があってもすぐに借りるのではなく「内装」や「周辺地域の情報」を確認します。
賃貸借契約書の目的欄には「風俗営業」「風俗営業1号」等と記載をします。
上記文言が入っていない場合「使用承諾書」を別途作成・提出する必要があります。
飲食店営業許可の申請に必要な資料の作成・収集を行います。あらかじめシンクの必要数や手洗いの規格などを管轄保健所に問い合わせます。
飲食店営業許可の「必要書類」についてのお話し【何度も手続きしている行政書士が解説】厨房内・調理場内の業務用シンクの数やレイアウトには決まりってあるの??(保健所対策!飲食店営業許可におけるシンクの決まり)
飲食店営業許可の申請手続きの前に、保健所に確認する「6つ」のこと
保健所の担当者が店舗に訪れ、提出された書類のとおりに調理場・トイレの設備が整っているか確認します。
管轄保健所の担当者が店舗に訪れ、調理場・トイレの設備が「提出された資料通り整っている」か確認します。
店舗検査において、特に問題がなければ飲食店営業許可証が発行されます。指摘が無かったり、指摘があっても軽微な補正であれば店舗検査の翌日から営業ができますが、この取り扱いは(翌日から営業)は県や管轄が変わると取り扱いが異なることもあります。
「店舗検査から営業できるまでの期間」「店舗検査から許可証発行までの期間」は手続き前に管轄保健所に聞いておいたほうが無難です。
風俗営業1号許可ではmm単位の図面が求められます。正確な測量と風俗営業1号の要件にそった構造・設備となっているか確認をしていきます。
「求積図」「イス・テーブル配置図」「音響照明配置図」の作成をはじめ必要書類の作成・収集を行っていきます。
書類の作成は申請者がコントロールすることができますが、店舗賃貸借契約書の用意や使用承諾書は申請者以外の者の協力が必要となりますのでスケジュール管理が大切です。
キャバクラに必要な風俗営業1号許可の「基準」「必要書類」「取得のスケジュール」を公開!(風営法専門の行政書士が解説)
管轄警察署に風俗営業1号許可の申請をします。警察署にはその他の申請者の手続きもあるほか、構造検査等の為外出することもあるので、あらかじめ何日に行くのか連絡しておいたほうが無難です。
申請からしばらくたつと構造検査となります。構造検査は、店内の構造・設備が提出された資料通りになっているか確認する検査となります。不備がある場合、再度構造検査お行うこととなります。
風俗営業1号許可については、申請から許可証の交付まで55日となっていますが、都道府県により55日を超えることのほうが多い地域もあります。
許可取得後は従業員名簿の作成・保存、構造・設備の維持管理を行い、風営法にそった従業員教育を行っていきます。
風営法で求められる「従業者名簿(従業員名簿)」について風俗営業申請代行を数多く行ってきた行政書士がご案内します(ダウンロードあり)
風俗営業1号許可の必要書類・資料
ここで改めて風俗営業1号許可の手続きに必要な書類・資料についてご案内します。
必要書類・資料 | 個人 | 法人 |
---|---|---|
申請書 (規則様式別記様式第1号) | 〇 | 〇 |
営業方法を記載した書類 (規則様式別記様式第2号) | 〇 | 〇 |
営業所の使用権原を疎明する書類 (店舗賃貸借契約書コピー、使用承諾書、建物登記簿) | 〇 | 〇 |
平面図またはイス・テーブル配置図 (店内のレイアウト、イス・テーブル等の配置) | 〇 | 〇 |
イス・テーブルの詳細 (店舗に配置されたイス・テーブルの詳細・寸法) | 〇 | 〇 |
求積図 (店舗の各部屋、各区画の寸法) | 〇 | 〇 |
求積計算表 (求積図をもとにした各部屋の面積とその計算式) | 〇 | 〇 |
音響照明配置図 | 〇 | 〇 |
音響証明詳細 (設置された音響・照明の詳細) | 〇 | 〇 |
周辺地域の地図 | 〇 | 〇 |
用途地域証明書 | 〇 | 〇 |
申請者の住民票(本籍記載あり) | 〇 | |
身分証明書 | 〇 | |
申請者の誓約書 | 〇 | |
定款 | 〇 | |
会社謄本 | 〇 | |
役員全員の住民票(本籍記載あり) | 〇 | |
役員全員の身分証明書 | 〇 | |
役員全員の誓約書 | 〇 | |
管理者の住民票(本籍記載あり) | 〇 | 〇 |
管理者の身分証明書 | 〇 | 〇 |
管理者の誓約書 | 〇 | 〇 |
メニュー表のコピー | 〇 | 〇 |
飲食店営業許可証のコピー | 〇 | 〇 |
上記必要書類・資料をベースに、各都道府県で独自の資料の請求が求められています。
風俗営業1号許可の取得後に気をつけなければいけないこと
風俗営業1号許可証の掲示義務
許可証については、お客様の見やすい場所に掲示する必要があります。
千葉県は独自に「緑色ステッカー(標識)」の発行をしており、入口の見やすい場所に貼る必要があります。
許可取得後の変更届出・承認申請手続き
風俗営業1号許可を取得した後も、営業について風営法のルールが適用されます。特に下記については届出手続き・承認申請なしに勝手に行っているケースがたくさんあります。これらを怠ると指示処分の対象となり、営業停止にもなりかねませんので、日ごろから注意が必要です。
項目 | 期間 | 内容 |
---|---|---|
軽微な変更 | 変更から10日以内 | ▶法人の名称、営業者、管理者、法人役員の変更 |
軽微な変更 | 変更から20日以内 | ▶法人の役員の氏名、住所の変更 |
軽微な変更 | 変更から1か月以内 | ▶構造・設備の警備は変更 |
軽微な変更 | 変更から10日以内 | ▶音響・照明、防音設備の変更 |
構造及び設備の承認申請 | あらかじめ | ▶大規模な修繕、模様替え、 |
風俗営業1号許可の取得までの時間を、短縮するには・・・
前述の「風俗営業1号許可取得までの流れ」は、間違いがないように物件の選定から、飲食店営業許可の手続き、風俗営業1号許可の手続き、と順番に実施する内容となっております。
そのため飲食店営業許可の取得には2週間~1か月、風俗営業1号許可の取得には最低55日かかる計算となるため、全体で2か月半~3か月(さらに物件探しや必要書類の作成の時間)かかることとなります。
飲食店営業許可、風俗営業許可等を同時並行して申請することにより許可取得までの期間を短くする!
例えば物件探しを終えた後、「飲食店営業許可」「風俗営業1号許可」「イス・テーブルの手配」「音響・カラオケの手配」「内装工事」を同時に進めていきます。具体的には最短55日(風俗営業1号許可の審査期間)の中ですべてを行うこで前述のスケジュールを短縮することができます。
しかし、各手続の特徴を熟知していない場合「どの設備・備品をいつまでに用意すればよいのか」「どんな工事をいつまでに終わらせなければいけないのか」が不明確となり、検査のやり直しや工事のやり直しのリスクも考えられます。
最短の風俗営業1号許可の取得は、行政書士事務所ネクストライフにお任せ下さい
行政書士事務所ネクストライフでは、お客様の事情に適した「最短のスケジュールによる風俗営業1号許可の取得」が可能です。またお客様にご用意いただく資料がそろっている場合、その時点から最短1.5日で必要書類を用意して申請代行まで行うことができます。
最短で風俗営業1号許可を取得したい方は、どうぞお気軽に弊所までご連絡ください。