必要書類の作成(飲食店営業許可)

いよいよ「飲食店営業許可」の書類の作成

現在まで営業エリアを調査・選択し、必要書類や法律、スケジュールを確認していきました。
そして風俗営業1号を行うための店舗を賃貸して、いよいよ「必要書類の作成」です。
まずは「飲食店営業許可」の申請を行ないますが、それは風俗営業1号許可の申請には飲食店営業許可が必ず必要になるからです。

風俗営業1号は、「接待+飲食の営業」と言えます。キャバクラ、ガールズバーなどはキャストがお客様とイチャイチャしますが、お酒や食べ物を提供することも含まれています。ですから「飲食店営業許可」の取得は必須ですし、風俗営業1号許可の手続きには「飲食店営業許可証の写し」が必ず必要になります。

詳しくは下記をご覧下さい。

まずは「飲食店営業許可」についての基礎知識

飲食店営業許可の手続きをするのに、基礎知識をここではご案内します。
飲食店営業許可を取得するには下記の基準を満たさないといけません。
基準は大きく分けて「3つ」あります。


欠格事由に該当しないこと(これからやる人が法律違反をしていないこと)


施設基準をクリアしていること


食品衛生責任者がいること


検便検査を受けていること

上記について順々にご案内していきます。

欠格事由に該当しないこと

食品衛生法に違反して処罰された過去がある場合は飲食店営業許可をもらうことができませんが、処罰があった時から2年が経過していれば大丈夫です。
具体的に言うと下記のとおりです。

(その1)
食品衛生法又はこの法律に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しないこと。(食品衛生法という法律なんかに違反して処罰されたことがなければ大丈夫です。)

(その2)
食品衛生法第54条から第56条までの規定により許可を取り消され、その取消しの日から起算して2年を経過しないこと。(飲食店営業許可を取り消された過去がなければ大丈夫です。)

(その3)
株式会社、合同会社などの法人が行う場合は、法人の役員が上記のいずれかに該当しないこと。(法人の場合は役員の人をチェックして大丈夫でしたらOK)

過去に飲食店営業許可をもって飲食店を経営していて、何らかの違反をした結果処罰を受けたり、許可を取り消されたことがあった場合にはその時からの経過年数を確認してください。

施設基準をクリアしていること

【 風俗営業1号許可マニュアルステップ2 「必要書類」「法律」「取得までのスケジュール」をチェック 】でお話しているので繰り返しになりますが、以下の設備を整えていればまず大丈夫です。

(1)
清掃しやすい構造・材質(天井、床、壁)で作られた専用の調理場
住居・食品庫・客席などの区画(戸)されていること。
十分な明るさを有し換気が十分に行える構造であること。

(2)
2槽以上のシンクでそれぞれ独立して蛇口があること

(3)
手洗い器:調理場と便所それぞれに設置する。(サイズ:JIS:VL-710(36×28cm)以上が望ましい)

(4)
給湯設備が2槽シンクにある蛇口のいずれからかお湯が出ること

(5)
ガスコンロを使用する場合はフードがあり換気扇等がついている。換気扇は開閉式などで外から虫等が入らないこと。

(6)
冷蔵設備:見やすい場所に温度計を設置する。

(7)
食器戸棚:扉があること。

(8)
便所:調理場から離れていること。

(9)
窓には網戸があり虫等が入らないこと。

(10)
壁や、水道の管が壁に通る箇所に穴がないこと。

(11)
戸棚などに木材を使用している場合は塗装されていること

(12)
使用水:自家水(井戸水等)を使用する場合は、塩素滅菌装置等を設置すること。

洗面器には「石鹸(水石鹸でも可)」「消毒液」「おてふき(紙タオル)」を設置しないといけないのですが、その設置方法が都道府県で違ったりします。こういった違いはそこまで費用がかかりませんが、都道府県ごとに若干の違いは他にもありえます。
上記でほぼ大丈夫ではあるものの、手続きをする前に必ず保健所などに問合せをしましょう。

食品衛生責任者がいること

「食品衛生責任者」とは、店舗で食中毒や食品衛生法の違反を起きないように、食品衛生上の管理運営を行う責任者のことを言います。店舗ごとに1名以上いないといけません。
食品衛生責任者についても、なれる人の基準がありますので以下にご案内します。
以下のいずれかに該当していれば、その人は食品衛生責任者になることができます。


・食品衛生責任者養成講習会を受講する

・資格を持っている

資格がない場合は俗に言う「食品生成責任者講習」を受講すれば大丈夫です。また都道府県・各自治体によっては申請するときに受けていなくても「あとで必ず受けます!」という誓約書を提出して認められるという場合もあります。

「資格」については栄養士、栄養管理士、調理師などの資格が該当します。これらの資格を持っているとそれのみで食品衛生責任者となることができます。

ではでは、さっそく作っていきましょう

この度は千葉県の様式で作成していきます。
都道府県、自治体により様式は若干異なりますが、記載していきく項目はだいたい同じです。
ポイントとして①から⑤までありますので順々にご案内していきます。

「①手続きの時まで空ラン」の件

ここの年月日には「手続きの日の年月日」を記入しますが、保健所などの窓口に行くまでは記入はしないでおいたほうが無難です。もし間違いがあって「再度出直し」の場合は「次の日」にまた来ることになるのですが、「年月日」は「次に来た時の年月日」を記載しないといけません。
一旦書類を担当者の方に見ていただいて「これで間違いないですよー」となった時に「年月日」を記載します。

「②住民票に記載してあるままの内容が無難」の件

この欄には「住所」「郵便番号」「氏名」「氏名のフリガナ」「電話番号」「生年月日」を記載していきます。
ここで「②住民票に記載してあるままの内容が無難」とご案内しているんですが、「飲食店営業許可」は「どのような住所でも通ってしまう」可能性があります。これはちょっと怖いお話です。

例えば、行政書士事務所ネクストライフで「飲食店営業許可」のご依頼を「Aさん」から受けたとします。「Aさんは、現在どちらに住んでいますか?」と聞いたとき「千葉県千葉市中央区○○○です」とおっしゃるのでその住所を、この欄に記載していきます。でも「本当の住所は千葉県船橋市・・・」で「住所を移していない」という事実があった場合どうなるのか(要するに「船橋市」で住民票が取れる状況ですね)・・・、それでも「飲食店営業許可」は取得できる可能性が高いです。なぜなら飲食店営業許可の手続きでは「住民票」を提出する必要がない、からです。

しかし、この飲食店営業許可は「風俗営業1号許可」のために取得するものです。そして「風俗営業1号許可」の方では「住民票」を提出しなくてはいけません。風俗営業1号許可の申請書には「住民票どおりの」住所を記載するのが基本というか・・・そうしなければいけません。

どういう状況かまとめますと、Aさんは飲食店営業許可では「千葉県千葉市中央区○○○」と記載して、風俗営業1号許可では住民票通りの「千葉県船橋市・・・」となりますので、おかしなことになっちゃいます。これが判明したらどうなるのでしょか??

結論から言いますと「飲食店営業許可証の変更」の手続きが必要になります。風俗営業1号許可の提出資料として「飲食店営業許可証の写し」は必ず求められますが、飲食店営業許可証には、「氏名」と「住所」がバッチリ記載されていますので、「飲食店営業許可証の変更」手続きが必要になります。要するにその分「時間のロスがでる」ことになるのでお店の開店時期が遅れるわけです。

というわけで、住民票通り記載していたほうが無難ですよ、とお話したわけです。
もちろん「『今住んでいないところ』に住民票があってそれをそのまま記載する」というのも正直アウトです。なぜなら現に住んでいないわけだからです。これは風俗営業許可の際はもっと厳しくなって例えば、そこに住んでるか確認するために「公共料金の領収書のコピーを提出してください」というところもあります。実際に住んでいるところの公共料金の住所、氏名を確認して「この人は本当にここに住んでいるのか」を確認するわけです。群馬県などは「面接調査」というものがあります。風俗営業を行う人のもとに訪ねて確認するわけです。ですから、こういうケースの場合はすぐに現在住んでいる住所に変更するようにしてください。

飲食店営業許可を取得するのが株式会社や合同会社などの「法人」の場合は、法務局で「履歴事項全部証明書」を取得し、「住所」には履歴事項証明書にある「所在地」、「氏名」には「会社名と代表取締役の氏名」を記載します。生年月日の欄は「空ラン」で構いません。

そして、必ず「印」の箇所に印鑑を押してください。個人の手続きの場合は「個人の印鑑」、会社での手続きの場合は「法人印(会社印:法務局に登録している印鑑)」で押します。

「③新規にチェック」の件

新たに飲食店営業を行いますので「新規」の箇所を○で囲みます。

「④」の件

ここには、「営業所の所在地」「営業所の名称、屋号または商号」「営業設備の大要」を記載していきます。
「営業所の所在地」についても、なるべく「風俗営業1号の手続き」と合わせておいたほうが無難です。では風俗営業1号の手続きではどのように書くのか、基本的には「住居表示」で記載していきます。「住居表示」は郵便物が届く住所の表示ですが、その正式な表示はお店の住所の「市区町村」で確認できます。市区町村に電話で「住居表示を知りたいんですけで」ということをお話すると教えてくれます。
その他「電話番号」を記載する欄がありますよね。ここにはお店を始めたあとの「お店の電話番号」を記載しますが、固定電話でもいいですし携帯電話でも構いません。「まだ決まっていない」という場合は「空ラン」にしておいてそのことを担当者にお話してください。決まったら後日報告します。

続いて「営業所の名称、屋号または商号」。ここには「お店の名前」を記載します。このお店の名前も「風俗営業1号の手続き」と同じでないといけません。「違うわけないじゃーん」とかえってきそうですが、こういった仕事をしていると、飲食店営業許可の手続きの方では頭に「クラブ」がつくのに風俗営業1号許可の手続きの方では頭に「クラブがない」ということも実はちらほらあります。飲食店営業許可証が発行されてから気づいた場合には、残念ながら「飲食店営業許可証の変更」の手続きが必要となりますので注意してください。

「営業設備の大要」については多くの場合、「別紙」として様式が用意されています。
そこには記載すべき項目がいくつかあり、それについて答えていけば大丈夫です。
後ほどご案内します。

「⑤」の件について

前述した「欠格事由に該当していませんよね」という欄です。過去に違反等がなければ両方とも「該当なし」とか「なし」と記載してもらえれば大丈夫です。

続いて「営業設備の大要」を作りますよ



「営業設備の大要」は店舗の調理場を中心にどのような設備が整っているかを確認する書類です。
上記の「施設基準」が、まさにこの書類で判断されるわけです。

それではさっそく行きたいと思います。

「①建物」

建物については「建築様式」「面積」「位置」の3項目で確認されます。
これら項目については賃貸借契約書と建物の全部事項証明書を確認しながら○をつけていきます。
「建築様式」の上の段は「店舗の造り」についてです。当てはまる箇所に○をつけ、該当しない場合はカッコ内に記載します。
下の段は「店舗はどのようにつくられたの?」について回答していきます。大体が既にある「既存」でしょうかね。
下の段右側は「店舗を所有しているのか」「賃貸なのか」を回答します。賃貸の場合は「借家」に○をつけます。

「②作業場」

この欄では「天井」「内壁」「床」「採光照明」「換気」「防虫防鼠」「洗浄設備」「従業者用手洗い」の確認がなされます。
主に「造り」について回答していくのですが、その中でも「ポイント」を上げていきます。
「内壁」は床からおおむね1メートルは耐水性で洗いやすい材質のものでないといけません。なのでよくあるパターンが床から1メートルまではアルミ板が貼られている調理場がよくあります。ただアルミ板でなくても「耐水性で洗いやすい材質」であれば他のものでも問題ありません。
「床」についても水洗いができる材質のものか回答します。よくあるパターンはコンクリートですが、これも「水洗いができる材質のもの」であれば問題ありません。
「換気」について、「フード」は「ガスコンロ」を使用する場合は必須です。
「採光証明」では、十分な明るさがあるかを確認されます。窓の数と証明のワット数、個数を回答します。
「防虫防鼠」について、各窓には必ず「網戸」が必要です。また排水口がある場合には蓋や金網がある等も回答します。
「洗浄設備」2槽式のシンクが必ずないといけません。
「従業者用手洗い」スタッフ用の手洗いが調理場が1つ以上必ずないといけません。そして多くの場合、「石鹸(石鹸水)」「タオル(紙タオル)」「消毒液」を設置することが求められます。

「③食品取扱設備」

この欄は「食器戸棚」「冷蔵設備」「食器具の消毒」で構成されています。
「食器戸棚」は扉がついているものでないといけません。
「冷蔵設備」では「冷蔵庫」「冷凍庫」は中に必ず温度計を設置します。
「食器具の消毒」ではどのように食器類を消毒するかについて回答します。

「④給水設備及び汚物処理設備」

「使用水」「廃棄物容器」「便所」の項目で構成されています。
「使用水」では「水道水」か「井戸水」かどちらかを回答します。
「廃棄物容器」ではフタ付きのゴミ箱が必要です。
「便所」は、「お客さん専用か従業員と共同か」「くみ取りか簡易水洗か水洗か」回答していきます。
トイレ専用の洗面器は必ずないといけません。

いかがでしたでしょうか

飲食店営業許可のための「必要書類の作成の仕方」についてご案内してきました。
今度は、店舗の場所を担当する保健所に手続きに行きます。

繰り返しになりますが、飲食店営業許可は「風俗営業1号」の営業をするためには必ず必要で、最終的には「風俗営業許可」を取得しないとキャバクラ、ガールズバー、スナック、ホストクラブのような営業はできません。

風俗営業許可を取得するまで、まだまだ途中です。頑張っていきましょう。