【結論】
myfans（マイファンズ）のようなプラットフォームにて、「有料」で動画コンテンツを配信する場合必ず「映像送信型性風俗特殊営業」の届出が必要になります。
昨今、myfans（マイファンズ）Candfans（キャンドファンズ）fantia（ファンティア）といった「アダルトコンテンツの配信が可能なプラットホーム」を利用し、クリエイターとして売り上げを上げる方々が増えてきました。
中には億を稼ぐクリエイターもおり、多くの方々が調査・研究を重ね配信に取り掛かっていることと思います。一方で法律（風営法・その他）についても目を向けないと非常に危険であり、最近は配信がらみの事件もニュースとなっております。
本記事では、こういったプラットホームにおいてアダルト動画を配信しり売上・利益を得る際のポイントについて、風営法専門の行政書士が解説していきます。
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mayfans等は、映像送信型性風俗特殊営業の届出をしているが・・・
「myfans、Candfansは映像送信型性風俗特殊営業の届出をしているから、個別のアカウントで届出をする必要はない」「fantiaは、映像送信型性風俗特殊営業の届出をしていないから、個別のアカウントで届け出が必要」そんな解説サイトがいくつかあるようですが、結論としては、それぞれプラットフォームが届出をしていてもしていなくても、有料にてアダルトコンテンツ配信を行う場合には必ず「１アカウントにつき、つど映像送信型性風俗特殊営業の届出」が必要になります。
プラットホームの運営者と配信者はそれぞれ別々の事業者で、それぞれの目的において事業活動を行っています。そのためいくらプラットホームにおいて届出がなされていても、それぞれの事業者につき映像送信型性風俗特殊営業の届出が必要になります。
有料でなければ届出は必要ありません
映像送信型性風俗特殊営業とは
映像送信型性風俗特殊営業は「風営法にて届出が求められる営業」で、性的な動画や静止画さえもオンライン配信してお金を得る場合には必ず必要「映像送信型性風俗特殊営業の届出」が必要となります。
風営法の解釈では・・・
「『性的な行為を表す場面又は衣服を脱いだ人の姿態の映像』を見せる営業のうち、映像を専ら見せるものであって、かつ、客の『性的好奇心をそそるため』見せるもの」とあります。
ここで言う
「性的な行為を表す場面」は
- 男女間の性交又は性交を連想させる行為
- 強姦、輪姦その他のりょう辱行為
- 性交類似行為
- 変態性欲に基づく性行為
「衣服を脱いだ人の姿態」は
- 大腿部を開いた姿態
- 陰部、臀部又は胸部を誇示した姿態
- 自慰の姿態
- 排泄の姿態
- 愛撫の姿態又はこれを連想させる姿態
- 緊縛の姿態
をさし、映像の中におおむね2割以上含まれている場合は「性的好奇心をそそるため」のものと評価することができる、とされています。
要するに、ほとんどのアダルトコンテンツ配信については「映像送信型性風俗特殊営業の届出」が必要です。
広告宣伝に注意
x（旧twitter）等を利用して広告宣伝し自身のアカウントに誘導するやり方はよくあるかと思います。中には「Pornhub（ポルノハブ）を利用して広告宣伝をする」というお客様もいらっしゃいましたが、Prnhubは無修正のアダルトコンテンツを含むプラットフォームであるため「届出はつけつけない、営業開始後に発覚した場合は指導の対象」と言われたケースがあります（当たり前の話ですね）。今後多くの警察署においてこのような対応がなされていくと思います。
支払い方法に注意
myfans（マイファンズ）Candfans（キャンドファンズ）fantia（ファンティア）は、利用者の支払については基本的に「クレジットカード」が必要であり、未成年者が利用することはできません（未成年者はクレジットカードをつくることができないため）。
しかしプリペイドカードについては未成年者が利用することができるものもあり、「アダルトコンテンツを、プリペイドカードを利用して未成年者が閲覧できるのでは？」ということで手続きが止まった某都道府県警察署があります。
そのような場合に対してどのような措置をとるのか、考えておく必要があります。
都道府県によっては、まだまだ映像送信型性風俗特殊営業の届出件数が少ない警察署もあり、県をまたぐ取り扱いがかなり異なることがあります。
届出はそれぞれのアカウントに必要
例えばアカウントごとにコンセプトを決めて有料アダルトコンテンツを配信したり、複数のプラットフォームにまたがって有料アダルトコンテンツを配信する場合、「それぞれのアカウントごとに映像送信型性風俗特殊営業の届出をする」必要があります。
「1度届出をすれば、複数のアカウントをつくって運営できる」というわけではありません。「1つのアカウントを作成・運用」する度に、手続きが必要になります。
実際の手続き
実際の手続きについてポイントは下記の通りです。
①物件の確保
②賃貸借契約書、使用承諾書の用意
③必要書類の確認、警察署窓口の確認
①物件の確保
映像送信型性風俗特殊営業の届出には「アダルトコンテンツ配信のための事務所」が必要となります。正直都心ではなかなかこのような物件を見つけるのが難しいという現実があります。都心から少し離れた地域で物件を賃貸するというケースが多いのではないでしょうか？
②賃貸借契約書、使用承諾書の用意
「賃貸借契約書、使用承諾書の用意」が、映像送信型性風俗特殊営業の届出の「山場」と言ってよいかもしれません。基本的には賃貸借契約書の目的欄に「映像送信型性風俗特殊営業」の文言が入っていることが求められますが、入っていない場合には使用承諾書が必要になります。
これら資料によって「建物所有者が、『申請者が映像送信型性風俗特殊営業の事務所として物件を使用すること』を許可している」ことを証明する必要があります。
厄介なのが、賃貸借契約書、使用承諾書の物件所有者の住所がそれぞれ異なっていたり、建物登記簿の所有者と賃貸借契約書、使用承諾書の所有者が異なるケース。そうなると誰が所有者なのか証明できないことになり、そもそも手続きを受けてくれません。
③必要書類の確認
ここまできたら、必要書類の確認をします。映像送信型性風俗特殊営業の届出において必要な資料は下記の通りです（都道府県により多少異なるケースもあるかもしれません）。
「個人申請の場合」
▶ 映像送信型性風俗特殊営業開始届出書（別記様式第31号）
▶ 営業の方法（別記様式第３２号）
▶ 営業所の使用権原を疎明する書類
▶ 住民票（本籍記載あり）
「法人申請の場合」
▶ 映像送信型性風俗特殊営業開始届出書（別記様式第31号）
▶ 営業の方法（別記様式第３２号）
▶ 営業所の使用権原を疎明する書類
▶ 役員全員の住民票（本籍記載あり）
▶ 履歴事項全部証明書
▶ 定款
上記の他、都道府県によりさらに追加の資料を求められうこともあります。弊所の場合群馬県某所の警察署の申請において、「申請書にあるプラットホームを利用する契約がなされていることを証明する資料（受付受信メールや契約書等）」「マイページに相当する画面の資料」「未成年者に利用させないための施策画面の資料」の提出が求められました。
本来必要とされている資料以外の資料を提出する必要は法的にはありませんが、「おねがい」という名のほぼ強制に近い警察署の対応は少なからずあります。その場合「法的な根拠はありませんよね」という主張も良いのかもしれませんが「警察署の狙い・考え（どういった目的があるのか）」を一緒に共有しながら、「それでは～といった資料をご用意しましょうか？」と提案していくのも1つです。行政書士事務所ネクストライフではそのようなwin-winの提案を日ごろから行っており数々の経験があります。
行政書士事務所ネクストライフでは「最短1.5日」で手続き完了
行政書士事務所ネクストライフでは、かなり特殊なケースも含め映像送信型性風俗特殊営業の届出手続き代行を全国対応にてお受けしております。物件選びから使用承諾書の作成サポートまで幅広いサポートをご用意しておりますので、お困りの際はお気軽にご連絡・ご相談下さい。
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