キャバクラに必要な風俗営業1号許可の「基準」「必要書類」「取得のスケジュール」を公開!(風営法専門の行政書士が解説)

まずは風俗営業許可取得までの流れを確認しよう!


STEP.1
風俗営業を行う場所を確認
まずはお店予定地の「用途地域」「保全対象施設」をチェックします。

STEP.2
お店の設備・構造を確認
風営法にもとづいて風営1号営業の設備・構造をクリアしているお店かチェックします。

STEP.3
必要書類・手続きを確認
お店の場所を管轄する警察署に「必要な書類」「手続きの流れ」を確認します。

STEP.4
許可取得までのスケジュールの確認
ここまで来たら後は実行するだけ!効率よく実行するための「スケジュール」をたてます。

STEP.5
風俗営業の手続き
風俗営業許可の申請手続きを、お店の場所を管轄する警察署に対して行います。

STEP.6
構造検査
警察署職員がお店に来て「構造検査」を行います。

STEP.7
許可証の発行
何も問題が無ければ、風俗営業1号許可の許可証が発行されます。



※※※
風俗営業許可(キャバクラ、ガールズバー、スナック)の必要書類の詳細は、下記の記事からご覧いただけます。

風俗営業許可の必要書類・キャバクラ、ガールズバー、スナックの開業者必見(風営法専門の行政書士監修)

まずはお店の場所の「用途地域」「保全対象施設」をチェック

まずは用途地域を確認しよう

キャバクラやガールズバー、スナックなど「接待」を伴う飲食店を行うのであれば「風俗営業1号許可(社交飲食店営業)」がという種類の風俗営業許可が必要となります。

これら営業を行うのに良い場所はやはり「繁華街」ですよね。
ただ居酒屋があったり、他のキャバクラやスナックがあったりする場所に、
うってつけのお店があったとしても、すぐに借りずにまずは調査。

そのお店が「お客様を呼ぶことができる好立地にあるお店」であったとしても
果たしてその場所で風俗営業を行って良いのかは調べないとわからないからです。

では何を調べるのか。
それは「用途地域」と「保全対象施設」です。

まずは「用途地域」。
風俗営業を行うのであれば基本的には「商業地域」であることが大切です。
商業地域内では風俗営業を行うことが可能ですが、
もしこれが「住居系の用途地域」・・・「第一種低層住居地域」などといった住宅の建設を主目的とする用途地域ですと、絶対に風俗営業を取得することができません。
なので必ず用途地域を確認してください。

用途地域とは
「用途地域」は「街地を計画的に作っていくために、目的別に13地域に分けられた地域」のことを言います。「商業地域」は風俗営業を行える代表格と言える地域です。
用途地域の調べ方
お店のある場所の用途地域は、その地域の市区町村役場の「都市計画課(名前が違うところもあります)」に問い合わせて確認します。


ぜひご確認を↓↓
風営法により「風俗営業ができない用途地域」「風俗営業ができる用途地域」について行政書士が解説!

保全対象施設を見落とすと最悪な事態に・・・

保全対象施設とは「風俗営業から、守らないといけない施設」のことを言います。
この保全対象施設は各都道府県の風営法条例で定められていますが、
ほとんど共通しています。
例えば学校(小学校、中学校、高校、大学など)はその施設から一定の距離以内で風俗営業を行ってはいけないルールとなっています。

学校だけではありません。幼稚園、一定の公園、図書館、病院などなど
実は保全対象施設はその種類がとても多いのです。

これらの施設が風営法条例で定められて一定距離以内にあるにもかかわらず、
それに気づかずにその近くでお店を賃貸してしまうと・・・
残念ながらその場所で風俗営業許可は永遠に取得することができません。

必ず!絶対に!保全対象施設を確認してください。

ぜひご確認を↓↓
風俗営業をするならチェックすべき6の保全対象施設。地域の風営法条例も必ず確認しましょう。

2つの確認
お店を賃貸する際は必ず「用途地域」「保全対象施設」をセットで確認しましょう。両方クリアしないと風俗営業許可を取得できません。

お店の設備・構造をチェック

場所がクリアしましたら、続いて確認するのは店舗内の設備・構造です。
キャバクラやガールズバー、スナックなどの風俗営業1号は
1号専用の設備・構造のルールがあります。

特にお金がかかる可能性があるか気については十分気を付けてください。

○ 客室内に1メートル以上の仕切り、ポール、客室内の見通しをさえぎるもの

○ 客室や通常お客さんが使用する場所が著しく暗い

○ 照明スイッチに調光器(スライダックス)がある

など

上記のようなケースは風俗営業許可の取得を困難にすることが良くあります。
この状況を解決するのは、例えば内装工事を入れたり電気工事を入れて改善することが上がられますが、それなりに大きな費用が掛かる可能性もあります。

できれば設備・構造ともに
風営法上のルールをクリアしているお店を選択しましょう。
そのためには賃貸する前に、店内の設備・構造を確認することです。

風俗営業1号許可の構造・設備の基準の確認と流れを、風営法専門の行政書士が解説(キャバクラ、スナック、ガールズバー、コンカフェ必見)

※※※
店内の構造・設備について、警察署の検査があります。

手続きしたらやってくる!風俗営業許可の「構造検査」を風営法専門の行政書士が徹底解説

必要書類・手続きの確認

基本的に風俗営業1号許可を申請する際には、
風営法に基づいた全国共通の必要書類が求められます。

この必要書類によって
風営法のルールをクリアしていることを証明するわけですが、
その地域や、その警察署担当者により、
他では求められていない資料の提出や、資料の作成を求められることがあります。


またイレギュラーな手続きというのも意外と多いもので、
その場合は普通の資料に加え、追加で要求される資料もあります。


そのためあらかじめ必要書類を確認しておくことが
スムーズな風俗営業許可の手続きにつながります。

必要書類が確認できます↓↓
風俗営業許可の必要書類・キャバクラ、ガールズバー、スナックの開業者必見(風営法専門の行政書士監修)

風俗営業許可の取得までのスケジュールの確認

場所、そしてお店、必要書類を確認し、
いざ手続きとなりますが、その前にどこにどれだけの時間がかかり、
どう進めていくか「風俗営業許可取得までのスケジュール」をたてます。


まず風俗営業許可の手続きをしてからどれくらいで許可が発行されるのか。
通常、警察署に手続きをしてから「55日」の審査期間を経て
風俗営業許可証が発行されます。

ただそれだけではありません。

必要書類を作成・収集するのに必要な期間

内装工事の期間(内装工事は、「構造検査」までに終わらないといけません)

といった期間も考えないといけません。

飲食店営業許可
「飲食店営業許可の許可証」のコピーは、風俗営業許可の手続きの際求められる資料の1つです。もし飲食店営業許可を取得していない場合は、「飲食店営業許可の取得の期間」も考慮に入れないといけません。


上記をまとめると下記の通りです。
下記の期間に十分注意してスケジュールを組んでいかないといけません。

風俗営業の必要書類の作成最低1か月

必要書類の作成のための、周辺地域の調査が結構大変です。最大の難所は「図面作成」(最低でも「求積図」「イス・テーブル配置図」「音響・照明配置図」は必要)で、複数図面の作成が求められ、工事完了後の図面が反映されていないといけません。そういったことを考えると・・・最低1か月はかかるかと・・・
風俗営業許可の手続きから許可証の発行まで最低55日

手続きをしてからの標準審査期間は「55日」です。ただし書類に不備があったり、構造検査の時に設備・構造に問題があると55日を超えます。
飲食店営業の必要書類の作成
(飲食店営業許可がない場合)
1週間~2週間

風俗営業の必要書類と比べ、書類数も少なくこれくらいの期間で必要書類は完成するはずです。
飲食店営業許可の手続きから許可証の発行まで2週間~1か月

飲食店営業許可の手続き窓口となる保健所により処理期間は異なります。
内装工事
電気工事
工事内容による

床や壁のクロス張替え工事や、照明・スイッチ類の工事など、風営法の設備・構造をクリアするのに必要な工事。
看板の設置2週間~3週間

警察署によっては構造検査までに設置が求められます。その場合設置されていないことが原因で許可証の発行が遅れる可能性があります。

そして上記と並行して「お店の経営」についても考えていかないといけないので、キャバクラ、スナックやガールズバーを行う経営者は正直大変な状況となります。

上記を考慮したうえで、
「1つずつやることをクリアしていく」場合に必要となる期間は下記の通りです。

※飲食店営業許可がない場合を想定


内装工事(2週間=14日)+飲食の必要書類(1週間=14日)+飲食店営業許可の手続き(2週間=14日)+風営の必要書類(1か月=30日)+風俗営業許可の手続き(55日)

=14+14+14+30+55
127日(4か月ちょっと・・・)

となりますが、
 ここで問題なのが4か月の間「カラ家賃」が発生するということです。 
カラ家賃・・・売り上げも利益も得ないで、支払うだけの家賃

売上を出さず4か月の間、家賃を払うのみ・・・、
というのはとってもつらいわけです(まるでお金を捨ててるようなもの


上記のうち、一緒にできることは一緒の期間にやってしまおう!と工夫を凝らして期間を短縮することはできますが、そもそも初めての場合は「何と何がまとめてできるの?」とわからないことでいっぱいなはずです。

ですから、
上記の表をもとに最大限注意を払ってスケジュールを組んでいきましょう。

※※※
上記の期間を2か月ほどに短縮することができる風営法専門の行政書士がいます。↓↓↓

風俗営業の手続き

いざ風俗営業許可の手続きをするのですが、
管轄警察署によっては「風俗営業許可の担当者がいるときに手続きに来てください」という警察署もあります。ですからあらかじめ手続きに行く日を警察署に報告してその日が大丈夫か確認します(生活安全課が窓口)。

警察署で必要書類を提出して手続きをするのですが、
だいたい30分くらいかけて(長いと1時間以上)担当の方が書類をチェックしていきます。
書類の不備が多少あると手続きを受けてくれないこともよくあります。
ですから手続きの前の確認は行っておきましょう。

確認は必ずしよう
手続きの際に、不備が多くて手続きが受け付けられない場合、日を改めて再度警察署に来ないといけません。手続きは平日のみ、忙しい日には受けてもらい可能性もあるのでそうならないためにもあらかじめ必要書類の確認はしておきましょう。

構造検査

構造検査は、「提出された資料通りに店内の構造・設備が整っているか」を確認する検査です。

検査は提出された資料を中心に図面の確認(「求積図の確認」「イス・テーブルの確認」「照明の確認」「音響の確認」)を行っていきます。

「求積図の確認」では提出した「求積図」に記載されている店内の各辺の長さや、レイアウトが間違いないかを確認していきます。

「イス・テーブルの確認」はこちらも提出された図面通りにイス・テーブルが配置されているのか、イス・テーブルのそれぞれの大きさは提出された内容と間違いないかを確認していきます。

「照明の確認」は図面通りに照明が設置されているか、その他客席やお客様が良く使用する箇所での照明の光の強さを計測していきます。
明るさが足りない場合は再度検査になることがほとんどです。

「音響の確認」については、
風営法関連諸法令で決められた計り方により、室内の音量を図っていきます。
カラオケを使用するお店についてはカラオケにより決められた音量で固定したあと、店外でどれだけの音量が漏れるのか確認していきます。

その他お店のメニュー表の確認や、入口に「18歳未満の方の立ち入りの禁止」の表札についても確認していきます。

構造検査では以上の確認を最低限していきますが、
都道府県によっては確認する事項が他にもあったり、
警察署が違えば、それもまた他では確認しないことを確認することがあります。

許可証の発行

構造検査を問題なく終了しましたら、
そこから1~2週間ほどで風俗営業許可の許可証が発行されます。

上記の各ステップを確認して、効率よく風俗営業1号の手続きをしましょう

キャバクラ、ガールズバー、スナックに必要な風俗営業許可は、
他の手続きと比べても期間が長く、必要書類もとても複雑で難しさがあります。

ですから
まずは、許可証の取得に向けて「行うこと」を明確にし(本記事の各ステップが行うことになります。)その上でスケジュールを組んでいきましょう。

「各ステップでの行うこと」についても具体的にはどのようなことをすべきか、どのような必要書類が求められているのか、を確認して効率的な手続きを行っていきましょう。


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